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2023.12.04
パジャマに着替えて…冬の雰囲気
冬がやってきます。あまりにそろりとやって来たので、急に忍び込んできた冬の冷気に驚く夜半です。気付いたら、すっかり冬の空気。二十四節気は大雪(たいせつ12月7日)を迎えようとしています。七十二候は、閉塞成冬(そらさむくふゆとなる12月7日~11日頃)、熊蟄穴(くまあなにこもる12月12日~16日頃)、鱖魚群(さけのうおむらがる12月17日~21日頃)と続きます。すでに山の峰々は雪に覆われる頃となり、冬の気で閉ざされた大気は本格的な冬の到来を知らせ、熊は巣穴にこもり冬眠に入り、鮭は群れとなり川を遡る。そんな、冬の初めの大気とそれに伴う野生の生き物たちの活動を表す候となります。
外の風は冷たいのに、なぜかふんわりと気持ちが暖かくなるこの季節が好きです。この冷たいのに温かい、とか、きれいなのに悲しい、とか、嬉しいのに切ない、といったような、相反する感情が混在する空気感がワクワクするのです。
今回は物語を女優に語ってもらい、私たちが演奏する、という、素人にはぜいたくな舞台の上、語りが始まったとたん、舞台と観客席の間に、そして、自分の背中のあたりにも、ピリッと、何かにつねられたような、緊張のすじが走り、会場全体が同じ感動の雰囲気の中に飲み込まれる瞬間を見たような気がしたのです。それは、びっくりして、感動しているのに、少し泣きそうな感じ。そして集中。さすがは大女優!
あー、雰囲気の不思議、来たなー、と思いました。
本番後、そのことを、件の女優に話したところ、「それよ!それ!だからやめられないのよ。」とのこと。
そう、だから、雰囲気作りは大事なのでしょう。クリスマスの雰囲気、正月の雰囲気、祭りの雰囲気、そんな、雰囲気を想像することができ、経験や習慣から共通の歓びとして感じることができる、そんな、豊かな環境を作り、伝えて、いつまでも持ち続けられると良いですね。この歳にして、「雰囲気」の何たるかを少しはつかめたのかも、と思った夜でした。
皆様、今夜もぐっすりお休みください。
染谷雅子
ガラス作家・アロマセラピスト 染谷雅子
ギャラリーはなぶさ https://www.hanabusanipponya.com
作品名:ステンドグラス 「ステンドグラス キャンドルホルダー」