夏がやってきました。 梅雨時の雨冷えの日でも、外へ出た瞬間の空気の匂いや、窓から吹き込む風の熱と重みを感じると、今年も来たなー、と思います。嬉しいような、ちょっと覚悟をしなくてはならないような…。二十四節気は、一年で最も昼の時間が長くなる夏至(げし6月21日)を迎えます。乃東枯(なつかれくさかるる6月21日~26日頃)、菖蒲華(あやめはなさく6月27日~7月1日頃)、半夏生(はんげしょう7月2日~6日頃)と続きます。冬のさなかに芽を出したウツボソウは夏を迎え枯れて、「嬉しい知らせ」「優しい言葉」などの花ことばを持つ優雅なハナショウブの花が咲き、カラスビシャクの別名を持ち、漢方薬としてもつかわれるハンゲが白い花を咲かせます。そんな、植物界の季節の移ろいを表す候となります。

2023.06.19