エアコンより扇風機が好きな大口です。近年の日中の気温の高さと、夏の期間の長いことに体も堪えます。特にこれからの時期に怖いのが夜間熱中症です。 

夜間熱中症とは? 

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「熱中症」と聞くと、真夏の炎天下でスポーツや作業をしている人が発症するイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。実際、日中の屋外で発症するケースが多いのは事実です。しかし、近年注目されているのが「夜間熱中症」です。夜間熱中症とは、その名の通り、夜間や睡眠中に発症する熱中症のこと。


実は、熱中症による救急搬送のうち、約4割が夜間や室内で発生しているというデータ(※1)もあります。
夜は涼しいはず、寝ている間は大丈夫だろうという油断が、思わぬリスクを招く可能性があるのです。
日中は暑さや体調の変化に敏感になりやすいですが、夜間や睡眠中は自分の異変に気づきにくく、症状が進行してしまうという危険もあります。
特に高齢者や子ども、持病を持つ方は体温調節機能が低下していたり、暑さに対して感覚が鈍くなったりすることもあるため注意が必要です。 

 

※1 https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/items/r6/heatstroke_nenpou_r6.pdf

なぜ夜間に熱中症が起こるのか? 

夜 部屋 エアコン 夜間熱中症

夜間熱中症が起きる原因はいくつか考えられます。
まず、日中の熱が建物や室内に蓄積されることで、夜になっても室温が下がらないこと。エアコンを使わずに窓を開けて寝ていても、外気温が高ければ十分な換気や冷却ができず、室内はむしろ蒸し暑くなることもあります。
また、エアコンのタイマーを数時間で切る設定にしていると、切れた瞬間に暑くて目が覚めるなんてこともありませんか。日中の暑さが建物の建材に残っていると室温が下がりきらないということもあるのです。 

 

もうひとつの要因は、睡眠中の水分不足です。人は寝ている間にもコップ1杯分(約200ml)もの汗をかくと言われていますが、寝ている間は当然水分補給ができません。そうすると、水分は失われる一方で脱水状態になる可能性があるのです。さらに、脱水状態が進行すると体温調節がうまくいかなくなり、熱中症のリスクが一気に高まります。 

 

夜間熱中症の症状は、以下のように日中の熱中症と同じくさまざまです。

軽症:めまい・立ちくらみ・大量の発汗

重症:頭痛・嘔吐・筋肉のけいれん・意識障害

 

特に寝ている間は自分で異変に気づきにくいため、重症化しやすいとも言われています。 

朝起きたときに「なんだか体がだるい」「頭が痛い」「吐き気がする」といった症状があれば、前夜の室温や水分補給を思い出し、熱中症を疑ってみても良いかもしれません。 

夜間熱中症を防ぐには? 

夜間熱中症 寝る前にコップ1杯の水 水分

気づかないうちに発症してしまう危険な夜間熱中症を防ぐためには、どんな対策が有効なのでしょうか。 

 

まずは「寝る前の水分補給」が基本です。寝る直前にコップ1杯の水や麦茶など、利尿作用の少ない飲み物を飲むのがおすすめ。アルコールやカフェイン入りの飲み物は、かえって脱水を進めることがあるので注意が必要です。また、飲み過ぎると夜中にトイレに行きたくなるなど睡眠に影響が出るのでたくさん飲むのではなく適量を心がけると良さそうです。 

 

次に、「エアコンや扇風機の適切な活用」です。
節電も大切ですが、健康のためには適切な冷房機能の使用を優先したいものです。
その際、エアコンはタイマーを3~4時間で切るのではなく、できれば朝まで運転するのがおすすめです。冷え過ぎないよう、設定温度は28℃前後、湿度は50~60%が目安です。扇風機を併用すると、冷え過ぎや暑苦しさの防止にもつながります。 その際は、扇風機の風が直接当たらないようにしましょう。

夜間熱中症 窓 ブラインド 日中の室温上昇を防ぐ

寝室の環境を見直すことも大切です。日中はカーテンやブラインドで直射日光を遮り、室温の上昇を防ぐだけでも夜間の室温に違いが出ます。 

 

寝る前に窓を開けて換気し、熱気を逃がすのも効果的です。窓や壁に断熱シートを貼るなど、熱の侵入を防ぐ工夫も比較的簡単にできるものなので取り入れてみるのも良いのではないでしょうか。
高齢者や子どもがいるご家庭では、夜中に一度様子を見に行く、寝室に温湿度計を置くなど、見守りの工夫も安心につながります。 

 

また、寝具やパジャマも工夫するのがおすすめ。寝ていても汗はかくものですから、体温がこもらず快適に眠れるよう、吸湿・発汗性に優れたパジャマを着用し、快適な睡眠を得られるようにしましょう。
私のおすすめは「綿麻混ストレッチダンガリーパジャマ」。吸汗抜群でしかもストレッチ素材でもあるので、寝返りもしやすいのです。七分袖なら、袖口がじゃまにならずエアコンの風から肌を守ってくれるので夏のパジャマとして重宝します。 

あとがき 

先日、仕事を終えていつものようにビールを飲んだら、その後、嘔吐してしまいました。実は、知り合いのハンバーガーショップのお手伝いをしていたのですが、何時間も鉄板の前にいたので、汗をかいてもすぐに蒸発してしまうため自分が脱水になっていることに気づかなかったのです。
そこへアルコールなんて入れたものですから、熱中症のような急性アルコール中毒のような症状になったのかもしれません。気をつけないといけませんね。 

 

私の場合は不注意に過ぎませんが、夜間は特に気づかないうちに脱水状態になっていることもあるわけですから、自分は大丈夫と思わず、ご紹介したようなちょっとした対策を日頃から心がけてくださいね。 

 

 

▶︎冷房の効いた寝室で寝る方には「夏でも長袖・七分袖」
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▶︎「真夏の快眠テクニック」
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