就寝時間がいつも0時を回ってしまう大口です。
目覚ましをかけようとスマホを手にすると、つい動画などを見てしまいキリがなくなるのです。
最近は、特に夜更かししがちですが、それも季節が関係すると聞きました。

日が長くなると眠くならない!?

6月に入りカーテンの隙間から差し込む朝の光が随分と早くなったなと感じませんか?夕方も、気づけば7時を過ぎてもまだうっすらと明るい。春から初夏へと季節が移り変わり、日が長くなるこの時期は、知らず知らずのうちに毎日の生活リズムにも影響していると聞きます。それもそのはず。夏至と冬至を比べると日照時間は5時間近く違うのです。

 

私は「夜になってもなんだか眠くならない」「朝は目覚ましよりも早く目が覚めてしまう」という感覚があるのですが、皆さんはいかがですか。これは、自分の運動不足のせいなのか、歳を重ねたせいなのかと心配していたのですが、実は、自然の光と私たちの体が密接につながっているから起こる現象なのだそうです。

 

普段、私たちは時計を見て行動していますが、体の中にも「体内時計」と呼ばれるリズムが備わっています。
この体内時計は、太陽の光によって調整されていて、朝に明るい光を浴びると「起きるスイッチ」が入り、夜暗くなると「休むスイッチ」が入る仕組みになっています。
夜遅くまで明るいと、脳が「まだ起きていてもいい」と判断してしまうので、つい夜更かししがち。
朝も、日の出が早いことで自然と目覚めが早くなり、結果的に睡眠時間が短くなってしまう。これが体内時計のズレが生まれる理由。

 

こんな風に、季節の変化と生活リズムはとても密接な関係があります。
この時期、無意識に感じている「なんだか眠りが浅い」「寝つきが悪い」という違和感も、自然と調和していることだとも言えますね。

日照時間の変化と睡眠リズムのメカニズム 

自然の影響を受けているとはいえ、寝不足によって日中に眠気が襲ってきて生活に支障が出ては困ります。
体内時計は体のあちこちにあり、それらの中枢としての役割が脳の「視交叉上核(しこうさじょうかく)」という場所に存在しています。この部分が目から入る光の刺激を受け取り、体内のさまざまなリズムを調整しています。特に睡眠と覚醒のリズムは、この光の影響を大きく受けます。朝の光を浴びると体内時計はリセットされ、「朝が来た」「活動の時間だ」と認識。逆に、夜暗くなると自然に眠る準備を始めるようにできているのです。よくできていますね。

 

しかし、日照時間が長くなると夜でも明るい時間が続くため、前述したように脳が「まだ夜じゃない」と勘違いしてしまうことがあります。さらに、現代では室内でも明るい照明やスマートフォン・パソコンのブルーライトの影響を受けることで、さらに睡眠のリズムが後ろ倒しになりがちです。
これが「寝つきにくい」「寝ても途中で目が覚める」「朝早く目が覚めてしまう」といった状態を引き起こす原因になるのです。 

 

これからの時期、雨や暑さなどの影響で外での活動が減り、運動量が少ないと体が疲れないため眠くならないということもあります。
また、大人だけでなく子どもも日照時間の影響を受けやすいため、「なかなか寝ない」「早起きしてしまう」ということも増えるので、家族みんなで生活の工夫をしてみるのも良いと思います。 

対策としては、夜はなるべく明るい光を避け、朝はカーテンを開けてたっぷり自然光を浴びることが重要。日中に体を動かし、夜はスマートフォンやタブレット、TVなどを遅くまで見ないようにし、少し照明を落としてリラックスできる環境を整えるだけでも、睡眠の質はぐっと改善します。朝日が早すぎるのであれば遮光カーテンを使うというのも一つの手だと思います。 

季節とうまく付き合いながら、自分に合ったリズムを作るヒント 

季節の変化による睡眠リズムのズレは、決して悪いことばかりではありません。たとえば、朝早く目が覚めてしまったなら、その時間を自分のための静かな時間に充ててみるのも一つの方法です。好きな本を読んだり、コーヒーを淹れてゆっくりとした時間を過ごしたりするのもおすすめ。
他にも、朝の光を浴びながらのストレッチや散歩は、体内時計のリセットにもなり、その日1日のリズムを整えてくれます。 

 

日が長くなることで、夕方の時間も有効に使えるようになりますね。
外を散歩したり、家族で食後の時間を楽しんだり、心の余裕が生まれる時間にしてみるのも良さそうです。 

 

また、睡眠時間が短くなりがちだからこそ、質の高い睡眠を取れるよう心がけたいものです。
梅雨で蒸し蒸しする時や初夏の暑さに対して少しでも快適に眠る工夫として、吸湿、速乾の寝具やパジャマを用意することも効果的。

 

汗を吸いやすい素材のパジャマを着る、あるいはエアコンをつけるなら風が直接肌に触れないよう、薄手の長袖のパジャマを着るだけでも眠りは変わります。
熱や湿気がこもらないよう適度な寝返りも大事。パジャマ屋IZUMMのオリジナル生地ノビーゼ® “UNO” でできたパジャマなら、寝返りしやすく吸湿性も高いので快適な眠りのためにおすすめです。

 

日照時間が長くなる季節こそ、自分や家族の体調やリズムを丁寧に見直す良いタイミング。ポイントは、「自然の流れを上手に取り入れる」こと。無理に「いつも通り」を貫こうとせず、自然の移ろいを感じながら、自分たちに合ったペースを探していくことが、心と体のバランスを保つ鍵になります。
季節のリズムと上手につき合い、心地よい暮らし方を楽しんでみてはいかがでしょう。

 

 

 

 あとがき

一年中いつでも正確な “腹時計” を持つ私でも、腹時計以外の体内時計は少々ズレることを実感しています。
最近は家族の仕事の関係で夕飯の時間が早め。
それゆえ、まだ外が明るいうちに晩酌タイムになり、後ろめたく感じることもあります(笑)。
その分、夕食後の一人時間が長くなるのでこれはこれで楽しいなとも感じています。

いちばん大切なのは、「無理をしないこと」と心得て、季節の移ろいに合わせた自然なリズムでの生活を心がけていきたいと思います。

 

 

日照時間の参考サイト:国立天文台 > 暦計算室 > 各地のこよみ > 東京(東京都)のこよみ
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/dni13.html