「いい人がいたら、紹介してね!」
何度そう言ってきただろう。
でも最近、その言葉を私は口にしなくなりました。
離婚してから、私は何かを変えたくて、仕事・婚活にと今まで以上にフルパワーで取り組むようになりました。
マッチングアプリもやったし、あらゆる新しい環境に飛び込んだりもした。
いい感じになった人もいたし、お付き合いまで至ったこともあります。
だけど…気づけば、恋愛そのものが、疲れるものになっていました。
私はいま、婚活をお休みしています。
そして、今日は、その時間を“私のため”に使うようになってから、「心」が少しずつ整いはじめた、というお話をしたいと思います。
元カレとの別れと、睡眠の話
別れの理由を一言で言うのはむずかしいけれど、「すれ違い」だったと思います。
でも今思えば、その根っこにあったのは「余裕のなさ」だったかもしれません。
・お互い、仕事で疲れてはいるけど、楽しみたい
・お互い、飲み歩くのが大好きだった
・結局、睡眠時間がどうしても少なくなりがち
ある日ふと手に取った本、マシュー・ウォーカー博士の『睡眠こそ最強の解決策である』に、こんなことが書いてありました。
「睡眠不足のカップルは、身体的にも精神的にも親密になれない。10組のうち1組は、睡眠に関わることが原因で別れる。」
読んだ瞬間、「……私たちのことだ」と思いました。
きっと、愛が足りなかったんじゃなくて、”眠り”が足りなかったんだ。
「本当はどうしたい?」が、わからなくなっていた
社会人になってからというものの、私は“頭で選ぶ”クセがついていました。
・この飲み会に行けば、後々の仕事や上司からの評価につながるかも!
・本当は疲れてるけど、今が踏ん張りどころだよね……?
・彼氏が大事なイベントだから来てほしいと言ってるし、行っといた方がいいかな
頭の中では、いつも計算していました。
効率よく。角が立たないように。未来の自分が後悔しないように。
でもある日、ふと思ったんです。
「あれ、私、それ本当にやりたいのかな…?」って。
それすら、わからなくなってる自分に気づいたとき、ゾッとしました。
たぶんずっと、“自分の気持ちや体調”よりも、“周りとの関係”とか“未来の正解”ばかり見ていたんだと思います。
自分が思い描いた「イイ女」や「デキる大人」のイメージに近づきたかったんだろうなと、今なら分かります。
婚活をやめて、自分の声に耳をすますようになった
恋愛も、婚活も、一度すべてをやめてみました。
そしたら、ぽっかり時間が空きました。
夜、ひとりで過ごす時間。
朝、早めに目覚める時間。
これまで無味に感じていたその「空白の時間」が、だんだんと心地よくなっていきました。
スマホを置いて、好きなお茶を淹れて、やわらかいパジャマに着替える。
ただそれだけのことが、私を落ち着かせてくれる。
「今日一日どうだった?」
「本当は、どうしたかった?」
「明日は、何したい?」
自分の心に問いかける時間が、少しずつ戻ってきたのです。
“心の声”って、ちゃんと静かな時間じゃないと聞こえないんだなぁと思います。
睡眠がくれた「ごきげんでいる力」
ぐっすり眠れた翌朝って、ちょっと強くなれた気がしませんか?
前の日には、くよくよしていたことも、「ま、いっか」と流せる。
しかも、晴れ渡った朝なら「今日もいい天気♪」と思えるし、雨の日も「癒やされるなぁ」と感じられる。
自分に優しくできるから、誰かにも優しくできる。
“ちゃんと眠る”って、思っているよりずっと大切だったんですよね。
「ごきげんでいる力」って、実は夜に作られているんじゃないかと最近本気で思ってます。
そして、そんなフラットな私に戻ってくると、不思議とまた恋がしたくなるんです。
急がなくてもいい。
また誰かと向き合える日が来る、今はその準備をしているだけ。
頭で選ぶのをやめて、「心」で選んでいく
婚活はお休み中。
でも、自分とはしっかり向き合っています。
「どんな人と付き合いたいか」より、「どんな私でいたいか」を考えられるようになった今は、むしろ健やか。
あの頃の私は、ちょっとカリカリしていて、無理していて、「時間は有限!効率よく進めていこう」と肩ひじ張っていた気がします。
今はもう少し、自然体でいたい。
無理せず、心地よく、眠れる夜を重ねていきたい。
そしてこれからも、自分の“心の声”をちゃんと聞けるように。
そのための「私のための時間」を、これからも大切にしていきたいと思っています。
きっと、この小さな習慣の積み重ねが、明日のあなたのことも少しだけラクにしてくれるはずです。